雨月民話風呂
メールマガジン民話万象でご紹介いたしました民話の再編集や、時節に応じました民話の紹介を行っております。 また、時折雨月物語についてもふれていきたいと思います
第七話 淵よもやまばなしその2 源兵衛淵 その1
「源兵衛淵」


むかしなぁ、いっつもお盆の時にだけやってくるお坊さんがおったんだと。坊さんはなぁそのたび読経をあげて盆棚の御下がりを食べていたんだと。毎年、毎年やって来るんだど
も、全然としをとらねぇからまわりの者は不思議がっていたんだと。

ある年の盆のこと、坊さんが源兵衛さんの家でお経をあげおわり御下がりの麦飯を食べている時になぁ。若けぇもん達が集まって近くの淵に毒を流して魚を取る相談をしていたんだと。
これを聞いた坊さんは

「いいか!おめぇたち!盆というものはな供養をするもんだぞ。殺生をするなんぞやるもんじゃねぇ!!!」

と、今までにない形相で怒りさっさと帰っていったんだと。
源兵衛さんは、あんなに怒った坊様が心配で急いで後を追ったんだと。そうしたら、淵のあたりにいたんだけども、すぅーっと姿が消えていったんだと。

あくる日、坊さんの言葉なんか気にしない若けぇもんらは川をせき止めて毒を流したんだと。そしたら大小様々な魚と一緒に見たことがねぇでっけえウナギが浮かんできたんだと。若けぇもんはさっそくウナギの腹を裂いたんだと。
そしたら、中から源兵衛さんとこで食べた麦飯が出たんだと。若けぇもんたちはあの坊さんが大ウナギだったことに気がつきふるえが止まらなかったんだってなぁ。
坊さんがすぅーと消えたあたりを源兵淵というようになったんだと。
【2005/11/16 17:15】 | 民話(仙台市青葉区) | トラックバック(0) | コメント(0) |
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