雨月民話風呂
メールマガジン民話万象でご紹介いたしました民話の再編集や、時節に応じました民話の紹介を行っております。 また、時折雨月物語についてもふれていきたいと思います
第四十八話 盗人松
盗人松


むかしなぁ、盗人が一仕事終えてだぁれもいねえことを確認すると峠道にはえている一本の松の前で一休みしたんだと。ぷかーりたばこをすいながら今日の稼ぎを数えているとな、松にむかって
「俺が盗人だと言うことは誰にも言ってはわかんねぇぞ」
ってまさか松がしゃべるわけあんめいとおもったから何気なくしゃべったんだと。そしたらなぁ、
「おらはしゃべんねぇけど、おめぇがしゃべらねぇようにしろ」
って松の木がしゃべったんだと。これには盗人もびっくりしてなぁ、珍しいもんを聞いたって不思議がりながら帰っていったんだと。

それからどれくらいの月日が流れたのかのぅ。ある日なにくわぬ顔して盗人が村の人との雑談にまじってなぁ、ある村のもんが
「狐は人間を化かすからしゃべることができっけども木や草花はしゃべることができねぇだろ」
「いやいや、狐でさえもしゃべれっから木や草花もしゃべれっぺ」
って口論になっていたんだと。そしたらそれを聞いていた盗人は、
「俺が盗んだ帰りに松に俺が盗人だと言うことを誰にも言ってはわかんねぇぞ、っていったらちゃあんと松の木はしゃべって答えたぞ」
って口を滑らしたんだと。自分で盗人だと言ってしまったのに気がついてもあとの祭り、たちまち村人に抑えられてお役人に捕まってしまったんだと。

それからというものこの松を盗人松といわれてなぁ、大倉ちゅうところにはえていたんだども今では刈り取られてなくなってしまったんだと。



まんが日本昔ばなしの本をお探しの方はこちら
【2006/03/19 20:40】 | 民話(仙台市青葉区) | トラックバック(0) | コメント(0) |
<<第四十八話 盗人松の背景 | ホーム | 第四十七話 山の寺の背景>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://minwa.blog37.fc2.com/tb.php/142-877c0406
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
プロフィール

くげ

Author:くげ
過去に配信しておりましたメールマガジン「民話万象」の過去ログと民話の背景を配信しております。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する