「宮千代塚 その2」
むかしなぁ、ある坊さんが修行の旅に出ていたんだと。宮城野にさしかかった時にのどがかわいてな、 「水をいっぱいけらい」 と家の中にいた老人に頼んだんだと。んだけども老人は坊さんのことをお構いなしに 「月はつゆ 露は草葉に宿かりて」 と歌の上の句をなんどもなんども詠んでいたんだと。 また別の年に坊さんが老人の家に行くとやっぱり 「月はつゆ 露は草葉に宿かりて」 とぶつぶつ歌を詠んでいたんだと。 坊さんは不審に思ったけんど、一通りの修行を終わらせて寺に戻り師に報告したんだと。そこで、宮城野の老人を師に話したところ 「あぁ、それはわしが若い頃にその老人に歌を教えたんじゃ。何度も上の句ばかり繰り返すところをみると下の句を忘れているな」 と、坊さんは師から下の句を聞いてまた修行の旅に出たんだと。 宮城野にさしかかった時に老人の家に立ち寄り 「月はつゆ 露は草葉に宿かりて」 と老人が歌う後に続けて 「それこそそれよ 宮城野の原」 と下の句を読むと老人の姿はすぅーっ、と消えて白骨だけが残っていたんだと。老人の白骨を供養した塚が宮千代塚とよばれているんだとさ。 まんが日本昔ばなしの本をお探しの方はこちら ![]() |
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