応挙の幽霊画(海伝寺)
むかしなぁ、丸山応挙っちゅうそれはそれは有名な絵描きがおったんじゃと。応挙の書く幽霊画は見事なできばえでなぁ、赤子を抱いたなんとも恨めしそうな幽霊なんだと。それにはなぁ、応挙の奥方が妊娠したんだども子供が生まれることなく死んでしまったんだと。応挙は悲しみにくれてなぁ、毎晩毎晩妻の名前を呼び続けたんだと。そしたら枕元さ子供を抱いた妻が現れたんだと。それを応挙が絵にしたんだと。 その絵は昔は上州、今の群馬のお寺さあったんだども、そこの坊さんが生臭坊主なもんでなぁ、特にかけごとに目がねえもんで多くの借金を作っていたんだと。そのたびに応挙の掛け軸の贋作を売っていたんだどもおっつかなくなって、とうとう本物の掛け軸を手放したんだと。それをある家が手に入れたんだども、それからというもの家のもんの体の具合が悪くなったもんでなぁ、こりゃあ何かあるに違いねぇってんで村の物知りさ聞いたんだと。そしたら 「この家のもんでねえもんがいる。これはお寺に納めるべきもんだ。」 って言うもんだからたまげてしまってなぁ、今では六戸の海伝寺さあるんだと。 まんが日本昔ばなしの本をお探しの方はこちら ![]() |
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