津軽の殿様のおくにじまん
むかしなぁ、松前と津軽と秋田と仙台と江戸のお殿様が集まっておくに自慢を始めたんだと。 まず松前のお殿様がなぁ 「うちの方ではでっけぇべこいるんじゃ。あんまりにもでっけえもんだから海の水みぃんな飲み干してしまった」 ってなぁ。そんなべこいねぇべって皆がいうとなぁ、次は秋田のお殿様がなぁ、 「私の所さなげぇなげぇくすの木があってなぁ、あんまりにもなげえもんだから天までのびて、また下さたれさがって、また天さのびていってなぁ」 って聞いたらみんなたまげたんだと。次は仙台のお殿様がなぁ、 「仙台さ有名な竹が一本あってなぁ、秋田様のようさ天さとどいてまた垂れ下がってまた上さのびてるんでがす」 って言ったんだと、次は江戸のお殿様でなぁ、 「江戸っていってもなんも珍しいもんはございません。ただ自慢にはならねぇんだども大男一人てなぁ、めんたまが人のせたけぐれぇで体は天さとどくほどあってなぁ」 って得意になって話したんだと。みんなあっけにとられたんだども津軽のお殿様はにやにやしてなぁ、 「津軽は珍しいものばかりで何から申し上げればいいかわからねぇべが」 ってもったいぶってなぁ。まわりからなにかあるんべ、なにかあるんべってせかされたもんだからせきを一つして 「津軽さでっけぇ太鼓があってなぁ。あんまりにも大きいもんだからこの国さ置くところがねえほどなもんじゃ」 っていったんだと。まわりはまた津軽のじょっぱりがはじまったってなぁ、 「そんな太鼓あるわけねぇべ」 っていわれたもんだからな、津軽のお殿様は 「太鼓の皮は松前のべこの皮で、太鼓のガワは秋田のくすの木で、閉めるたがは仙台の竹で、そして江戸の大男さ作ってもらいした」 っていったんだと。これには周りのお殿様も 「津軽様のおくにじまんにはかなわねぇなぁ」 ってなぁ。 まんが日本昔ばなしの本をお探しの方はこちら ![]() |
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