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第百五話 佗助蔵

佗助蔵


おらが子供のころになぁ、佗助蔵ちゅう蔵があってなぁ。今日はそれにまつわる話。

むかしなぁ、仙台は青葉城の二の丸城中さ佗助っちゅうもんが働いていたんだと。佗助は酒豪として名が知れてなぁ、次から次へと酒がつがれてもあっちゅう間に飲みほしてしまうんだと。

そんな噂が家来からお殿様の耳さはいってな、ぜひ見てみたいもんだということになってなぁ、佗助をお殿様の前さ召しだしたんだと。お殿様が
「その方は酒を飲むことにかけては天下一品じゃそうだが、それを見せてみよ」
っていうもんでな、佗助はかたじけなしとばかりに目の前差あった大盃さなみなみと酒をついでなぁ、あっという間に飲み干してしまったんだと。もちろん一杯で満足できるわけじゃねえもんでなぁ、次から次へ盃さ酒をついではごくごくごくごくうまそうに飲み干してなぁ、周りの家来はもちろんお殿様もこれにはたまげてしまったんだと。

いつになったら終わるのかとまわりが佗助を見ているとなぁ、あれだけごくごく飲んでいた佗助の盃がぴたっと止まったかと思うとそのまま盃を落として佗助は頓死してしまったんだと。お殿様は佗助の胃袋がどんなものになっているのか知りたくてなぁ、家来に言いつけて腹を開けてみたんだと。そしたら胃袋からなんともでっけえ瓶が出てきてなぁ、周りのもんはまたまたびっくりしてしまったんだと。

その瓶を二の丸の奥さある蔵さ入れておいたからその蔵を佗助蔵というようになったんだと。んだども佗助の胃袋ん中さ瓶が入っていたのかはわしにもわからねぇ。
なんせむかしのはなしだからのぅ・・・



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