磐二、磐三郎ばなし
和尚さんささとされた磐二、磐三郎兄弟はなぁ、そのあと改心して人々のために化け物退治をしたんだと。 いつの頃からかわかんねぇけども野中ちゅうとこさ悪者が住んでなぁ、旅人を言葉たくみに欺いては屋敷に泊めて殺して路銀をかすめるんだと。その屋敷を「鬼屋敷」と誰からともばくよぶようになってなぁ、周りのもんを苦しめていたんだと。 それを聞いた磐二、磐三郎兄弟は退治しなきゃなんねぇって 「鬼屋敷の鬼は俺が退治してやる。この矢を受けてみろ」 っていうやいなや磐神山のてっぺんから矢をぴゅー、っと射たんだと。矢は一直線に鬼屋敷の方さ向かったんだどもわずかに鬼屋敷をはずしてしまったんだと。 んだども、悪者はそれをみて恐れをなして逃げてしまったんだと。 地面さ刺さった矢はそこから根が生えて竹やぶになったんだと。それを「さかさ竹」とよんでなぁ、むかしは秋保神社で流鏑馬をするときにこのさかさ竹から矢を作ったんだと。 他にもなぁ昼でも暗い大行沢沿いの道を歩いて京淵沢、欅(けやき)沢までいくとなぁ、目の前さでっけえ山が立ちふさがって決まって旅人は放心して、中には行方がわからなくなるもんもたくさんいたんだと。あるもんは空を駆け巡った化け物の姿をみたり、またあるものは鳴き声をきいたという話でなぁ、奥の方さある洞窟にはな、人やら獣やらの骨が散らばっていたという話でなぁ、誰ともなしに化物沢と呼ばれるようさなったんだと。 それを聞いた磐二、磐三郎は旅人の難儀を救おうと二人で化物沢さ行って化物を弓で射抜いたんだと。化物の正体を確かめてみるとなぁ、そこには頭やら体が猫のようで巨大な翼を持った化物だったんだと。ありゃあムササビだったのかなぁ。 まんが日本昔ばなしの本をお探しの方はこちら ![]() |
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