雨月民話風呂
メールマガジン民話万象でご紹介いたしました民話の再編集や、時節に応じました民話の紹介を行っております。 また、時折雨月物語についてもふれていきたいと思います
第十一話 史談 三尺左吾平その2
「史談 三尺左吾平」


そんな左吾平だども、たった一度だけ負けてしまったことがあったんだと。

愛宕神社への山道にはなぁ、むかし茶店があったんだと。左吾平は茶店で団子を食べていたんだと。
そしたら茶店の主人がなぁ、

「左吾平さん、左吾平さん。日本一の居合の左吾平さんと日本一の団子作りのおらと勝負するべぇ。おらが左吾平さんが居合をする間にあんこを投げるからそれで左吾平さんにあんこがついたらおらの勝ち。あんをつけることができなければ左吾平さんの勝ちで団子の御代をただにするというのはどうだべ」

って、いうもんだから左吾平さん

「もし、おぬしが勝ったならば店の団子を全部買おう」

と、約束したんだと。
いざ、左吾平が刀に手をかけ

「パチン」

と音だけがしたんだと。そうしたら上から松の枝が落ちてきて居合抜きをしたことをみせたんだと。

「どうだ。あんをつけることはできたかのぉ」

と左吾平は主人にいったんだと。

「左吾平さん、刀を抜いて確認してくだせぇ」

というもんだから刀を見てみたんだと。そうしたら刀にはべっとりとあんこがついていたんだと。左吾平、一世一代の不覚でなぁ。約束どおり茶店の団子をすべて買いあげたんだと。


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【2005/11/28 16:01】 | 民話(仙台市太白区) | トラックバック(0) | コメント(0) |
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