雨月民話風呂
メールマガジン民話万象でご紹介いたしました民話の再編集や、時節に応じました民話の紹介を行っております。 また、時折雨月物語についてもふれていきたいと思います
第百三十壱話 大年寺と大あくび
大年寺と大あくび


むかしなぁ、仙台藩の四代目藩主綱村公がなぁ青葉城から南にある根岸っちゅう所さ寺を作ろうとしたんだと。そのために大勢の家来や作事方をつれて根岸さ下見にいったんだと。んだども、あそこでもねぇ、ここでもねぇってどこに作ろうか一向にきまんねぇもんでなぁ、大勢の家来やら作事方は困ってしまったんだと。

ある日のこと、あーでもねぇ、こーでもねぇってどこさ寺を建てるかを話しているとなぁ

ふぁーーーーーーーー

って大きなあくびが聞こえたんだと。これには綱村公はカンカンになって

「これ!いまあくびをしたやつは何者だ!」

って大声で怒鳴ったんだと。そしたら、長右衛門ちゅうお侍さんが綱村公の前さあゆみでてな、

「お殿様の前にもはばからず、あくびをしたのは拙者でございます」

って名乗り出たんだと。綱村公は長右衛門があまりにも堂々とでてきたもんでなぁ、

「おぬしは何が不満でおおあくびをした」

って聞いたんだと。そしたら長右衛門は

「毎日の話し合いで作業方一同退屈でございます。拙者のあくびはその表れかとぞんじます。御成敗を覚悟しております」

っていうんだと。そしたら綱村公は

「うむ、無礼は忘れよう。してそのほうは寺の位置をどのように考えておる」

っていったんだと。そしたら長右衛門はその場で図面を書いて綱村公に見せたんだと。その図面が綱村公、大変お気に召されてなぁ、

「そちにこの寺のすべてをまかせる」

っていったんだと。それからというもの長右衛門の仕切りで立派な寺ができたんだと。それを大年寺といってなぁ、綱村公の後の伊達家の墓所として代々使われているんだとさ。




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【2006/09/22 19:50】 | 民話(仙台市太白区) | トラックバック(0) | コメント(0) |
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