内海長者
今から300年ほどむかしのこと、伊達吉村っちゅう立派なお殿様の子供のころのはなしでなぁ。 むかしなぁ、伊達の若様が松島の天童庵ちゅうとこで立派な跡取りさなるために勉強をしていたんだと。来る日も来る日も勉強をしていたんだども、そのうち飽きてきてなぁ、家来に内緒で近くさあった小船で舟遊びを始めたんだと。 海岸の近くで舟遊びをしたいたんだども、急に風が吹き出して若様の乗った舟がどんどん沖さ流されていったんだと。若様はあまりの風の強さに舟にしがみつくのがやっとのことでなぁ、今にも舟がひっくりかえりそうだったんだと。 舟が浦戸さある野々島の近くまで流されるとなぁ、島のもんが子供一人だけ乗っている舟を見つけたんだと。んだどもどうすればいいかわかんねぇもんだから、ただおろおろしながら無事を祈るしかなかったんだと。そのうち舟は島の内海長者の家の前さある平根に乗り上げたんだと。これで島のもんもやっと助けることができると小舟さ近づいたんだと。そしたら子供の着ている着物の紋が伊達家の「竹にすずめ」だったんだからさぁ大変。大騒ぎになってしまってなぁ、さっそく内海長者さ 知らせたんだと。 長者は若様にそそうがあってはなんねぇってんで、倉から米俵をだしてはそれを海の中さ次々と投げ入れて投げ入れて、ついには平根と陸をつなぐ橋ができたんだと。んだども若様は俵ではなく自分から海ん中入ってやっとのことで陸さ戻ったんだと。若様が島さある観音堂にお参りし無事を報告した後に内海長者の家で休んだんだと。 あくる日さなって、家臣たちが若様を迎えにきて無事に松島さ戻ることができたんだと。 その若様が成長して立派なお殿様になったんだと。んだどもそのときに内海長者の屋敷さ役人が大勢来て家やら財産やらをみーんな取り上げてしまったんだと。 まんが日本昔ばなしの本をお探しの方はこちら ![]() |
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