不思議な縁女の話
むかしあったずもな、上閉伊郡松崎村字ノボトに茂助という男が住んでいたんだと。茂助には娘がいたんだと。それがある日の秋頃になぁ、裏にある梨の木にいったまま帰ってこなかったんだと。梨の木の下に草履を置いたままでなぁ、村人はなじょしたべぇ、って探したんだどもとうとう見つからなかったんだと。 それがなぁ、ある年の大嵐の日にその娘はひょっこり帰ってきたんだと。その姿たるやほんに奇怪な姿でなぁ、肌には苔がびっしりと生い茂り、爪は二三寸も伸びてなぁ、その姿たるややまんばだったんだと。一晩とまって帰っていったんだども、それからというもの毎年毎年やってきてなぁ、そのたびに強い風がぐわんぐわん吹いて強い雨がどさー、ど さー、と降るようになったんだと。 それで村のもんはやまんばがくるたびに難儀してたまんねぇからって、巫女や山伏に頼んで青笹村との境に石塔を建ててなぁ、こっちより中に入るな、って封じたんだと。その後やまんばはこなくなったんだと。んだども、石塔は大正元年の大洪水の時に流されてしまってなぁ、またやまんばが茂助の家に行くかもしれねぇな。 どんとはれ まんが日本昔ばなしの本をお探しの方はこちら ![]() |
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