雨月民話風呂
メールマガジン民話万象でご紹介いたしました民話の再編集や、時節に応じました民話の紹介を行っております。 また、時折雨月物語についてもふれていきたいと思います
第二十五話 義経よもやまばなし ほととぎす塚
ほととぎす塚



定義(じょうげ)さんを知っているかのう。仙台から車で1時間ぐらいにある寺なんだども、源平の戦いで負けてしまった平貞能(さだよし)が仙台に落ち延びてきた時に平氏一門の冥福を祈るために庵を作る事にしたんだと。んだども、平氏っつうことでおおぴらに名前をつける事ができねぇから貞能をじょうげと読みかえたことが始まりなんだと。

そんな貞能が仙台の新川というところに落ち延びてなぁ、そろそろここの生活にもなれてきたというころにある山伏の一行と身重の女性がやってきてなぁ、貞能に一夜の宿を借りようとしたんだと。そうしたら顔を合わせておたがいびっくり、その山伏の一行はかつての敵頭であった義経たちだったんだと。んだどもかつての敵とはいえども、いまはお互い
落人の身、ましてや身重の義経の奥方がいるっつうもんだから貞能はすっかり同情して、宿を貸したんだと。

翌日、義経の奥方は身重のためこれ以上歩けねぇということでなぁ、貞能のすすめもあって、ここで出産してから平泉へ行く事にしたんだと。義経の一行はなんどもなんども貞能に礼をのべて平泉に向かったんだと。そうして、義経の奥方は出産したんだども、産後の肥立ちが悪いせいか長旅の疲れか、とうとう亡くなってしまったんだと。

貞能は哀れに思ってなぁ、ねんごろに葬ったんだと。義経の奥方を葬った塚を、我が子を育てたいのに育てる事ができず、他人の親が育てるっつうほととぎすの習性から「ほととぎす塚」と呼ぶようになったんだと。


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【2006/01/13 21:19】 | 民話(仙台市青葉区) | トラックバック(0) | コメント(0) |
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